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全般に渡り、委員会は利権保有者に対し、環境、経済と地域社会を考慮したエコシステムの手法を採用することを勧告している。ウォーターフロント再生事業の指針として9つの基本方針を提案した。
委員会の報告書を受けて、州政府はこの勧告を実施するための調整機関としてWRTを設立した。
WRTは規制権限は持っておらず、単なる仲介役若しくは推進役に過ぎない。ウォーターフロントにおいて何が必要で、誰が何を行うのかということに関してコンセンサスを集約することを目的としている。プロジェクトの実施と建設は公共や民間機関のパートナーが担当している。
その目的を実現するために、WRTは人々の尽力、優れたネットワーク及び助言が必要である。当方の会長でCEOであるDavidCrombie氏はこの王立委員会のコミッショナーであった。氏はまた、トロント市長、連邦政府の閣僚も歴任している。WRTの理事会は民間企業、労働団体、環境団体、地域団体とよい関係を保っており、スタッフも政府機関、学術団体、民間企業などあらゆるレベルで働いた経験を持っている。スタッフには、政治のプロセス、健全な政策、専門的な技術に通じていて、微妙な交渉にも熟達していることが基本的に求められている。
以下はWRTが担当するプロジェクトの詳細である。
ウォーターフロント・トレールウォーターフロントヘのアクセスの確立はWRTの業務の中でも最優先課題であった。そこでオンタリオ湖WFトレール整備事業が直ちに計画され、実行に移された。
WFトレールは湖岸沿いに、大トロント圏を通って325キロに及ぶものである。東はキングストンから南はナイアガラまで延びている。開通してまだ一年だが、何千人もの利用者を集めている。利用者の何割かはこのWFトレール全体を走破している。
WFトレールはオンタリオ湖岸に沿って帯状に広がる160もの自然地区、126の公園及び散歩道、69のマリーナとヨット・クラブ、数百の歴史的スポット、数十の展示場、博物館、美術館、フェスティバル場、コミュニティー、工業地区を繋げている。
このトレールは内陸の河川流域と湖岸を一方では小川や渓谷に沿って、もう一方では北はオ
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